人間がいろいろな方法や努力の結果、体得した技や芸を伝える方法論は理論集の書籍や、口伝、秘伝とあり、以下前回発信分より書き手と読み手の間に真実があります。
先人の教えや、名人といわれる人の書いたものを読んでも、その云わんとすることはなかなか理解できません。それはなぜかというと、言葉や文字という者は、実際に見えるものや聞こえるものを表現するために使われるものだからというのがひとつの考え方です。
もうひとつは書き手個人の体験的なものといったほうがよいのでしょうか何十年にもわたる体験の積み重ねの結果、会得したものであり、それが体験に基づいた真理となります。
それを目の前の人に伝えるときその人のレベルに応じて伝えます。
それを文章で人に伝えるとき色々な人が読む(時には特定の)ことを想定して伝えます。
読む人は、極端にいうとその文章を読んで自分も同じ体験をした部分について伝えられたことを受け取ります。ですから読まれる時には、真実は書き手の側にもなく、読み手の側でもなくその
間でのみ体験に基づいた真理となります。
多くの人々は、人間の心におこる肉体的、知的な部分にばかりとらわれているのが現状なのですが真実を得る為には、自分の心をそれまでとは異なる方向に向けなければなりません。
それは一人ひとりが人生の持つ意味とは何か、という問いか けです。
出来事の中にある深い意味や目的を発見しようとする姿勢です。
見方を少し変えることにより、ごく普通の生活の中の出来事にも素晴らしい発見のあることを教えます。立場を変えてみたり、見方を変えたりしながらいろいろの人の立場で実体験するわけです。それが出来ていないと、いろいろと伝えられることを受け取る時、その受け取ることを理解できるレベルに達していない場合が往々にしてあるということになります。
☆ 松の廊下と知的所有権
■ 忠臣蔵は浅野内匠頭と吉良上野介の刀傷事件が発端ですが、最初の問題点は作法が無料だと思っている浅野内匠頭が作法で生計を維持している吉良上野に暴力を振るった事件といえるのではないでしょうか。
お茶でも生け花でも、無料で教えてほしいと言ったところで絶対に教えてはくれません。まして、流派のトップにある人のレッスン料ということになると、これはもう破格の値段といえるでしょう。もちろんお金を支払う人も何のためらいもなく支払うでしょう。レッスンを受けて、それでもなおそれは無料であると思う人がいるでしょうか。吉良上野介は当時、礼や作法の権威であったわけですから、浅野内匠頭はトップの作法を直接学ぶのですから、その礼や作法が無料のわけがありません。
浅野内匠頭と吉良上野介のいさかいは、作法における考え方の相違に端を発しています。
有料と無料、この解釈にはなはだしい開きがあったのです。
言葉を変えていうと知的所有権の問題が松の廊下となり忠臣蔵となったのです。
物としての形はないが人に何かを教えることは、物以上の価値があると吉良上野介は考えています。対して、浅野内匠頭は、目に見えるものに対しては金を払うが目に見えないものに価値があるとは思っていない。どちらが正しいかといえばこれは・・・。
浅野内匠頭がいくら頭を下げたところで、吉良上野介の所有する知的所有権との引き換えは出来ません。つまり無形のものに金を払わないのは、礼や作法で生計を維持している吉良上野介を認めないというに等しく、吉良上野介の存在そのものを否定してしまったといえるのでは・・・。現在日本で行われている違法コピ−はアメリカ側の推計では年に数十億ドル(中国や台湾はやりたい放題ですが、ハリーポッターの本が違法コピーで150円だそうですが)といわれています。松の廊下にならないことを祈ります。
お得なお知らせや役立つ情報いっぱいの「メルマガ」の無料購読をお願いします。メールマガジンご案内
o○o ○。 o .・ 。 ・o ○ . oo。心と身体の癒しに役立てます♪o ・ .○ 。● 。o ○ ●○o。o ○。o ○