君子の気の話
論語には孔子の言葉として君子には、三つの戒めがある。若い時には血気がまだ定まらないから、色欲を戒める。壮年になると血気も強くなり、とかく人と争うことが多くなるから、他人との闘争を戒める。老年になると血気が衰えてくるから、安逸を得ようとして、利得を貪る。よって貪欲を戒める。という意味のことがのっています。日本でも若いころは血気盛んでしたなどの用法に出てくる言葉ですが
血気…血の巡りは働き具合いが盛んだと、人の肉体の活動も活発であるし、また情動も盛んとなります。反対に老いてくると、それが衰え鈍くなるから、肉体の動きも鈍重になり、感情の起伏が少なくなると理解できます。孔子はそれを少、壮、老についてそれぞれの年齢、年代に合わせてコントロールせよと教えました。
(君子…よくできた人)はこの戒めを制御しなければならないとされたのです。
孟子の話(概略)
気は人の身体に充満しているもの、その気を導くのが志であるから、人にとっては、志しがもとで、気はこれに次ぐものである。志しが一つに集中すれば気を動かすことができるが、逆に気がひとつに集中すれば志し〜心を動かすことがある。気は身も心も正しくしてこれを養えば天地の間に充足するほどのものとなる。気はもともと身、心を正しくして養ったものであるから、その気は本来、義と道とに合致するものであり、合致しない気はしぼんでしまう。気は、善なる行いの集積によって生ずるもので、外なる善が内に入り込みてできるものではない。大事なのは心と気の関係である。したがって、心が本来のあるがままに、まっすぐであればつまり、わが心〜志しが直であることが、先行または前提の条件とされている。心〜志しの直を持って気を養う−その気はまた必然的に義と道とにかなうことになると解すべきである。志しと気とは互いに集中すれば動かしあい、影響し合うことができるから、直なる心−志しを持って気を養うことによって、かえってまた、心も強く養うことができると解することができる。
体に充満しているとされるだけでなく、それを正しく養うことによって天地の気に通じ、合一すると考えられていました。天地の気は一定の正しい法則によって運行し働いている。その運動の法則に合致すれば、人間の正しさ、正義を実現することができるし、逆に人間が正しい行為によって内なる気をやしない道を実現していけば、天地の気に通じることができるという考え方です。孟子においては、明らかに人間における道徳的な義や道が、天地自然のあり方に合致するところに実現されるという思想が、気の概念によって説明されていると解することができます。私達は瞑想により、こころを鎮めて霊的な存在との調和を図ることで真の覚醒を得ることが出来ます。自分だと思っているものは心と身体のみならず、霊的な存在としても機能しているということに気づきます。霊的な覚醒が深まるにつれ、私達の身体の波動は徐々に高まり、均一なものとなります。 そうして、調和と整合性に統一性を持つエネルギーはその流れを一層安定なものにします。 この霊的な覚醒は私達自身にとっても重要な要素ですが、ヒーリングを行う上でも重要な要素となります。 つまり、ヒーリングとはある意味ではヒーラーとヒーリーの共鳴現象です。共鳴現象ならば、ヒーラーの波動が純粋で高い水準にあれば、その波動に共鳴するヒーリーもそのレベルで共鳴することが出来るのです。
☆ 気と想念の話
幸せに生きる人も、不幸を背負い込む人も、どんな想念を持つかによるのですが、それを、「そんな馬鹿な」というのではなく「当然!」と考えられる時代になりつつあります。想念が現実をつくっているということです。プラスの想念を持つにはどうしたらいいのでしょうか。どんなことがあっても、いい風に考えるようにすればいいわけですが、なかなかそううまくいかないのが人間の悲しいところです。一つの方法としてお勧めしたいのが、体を動かすことです。体を動かすといっても、あまり激しい動きを勧めるわけではありません。忙しいときにはつまらないことは考えません。クヨクヨしたり人を恨んだりすることも忘れて、目の前にある仕事に打ち込むはずです。しかし、忙しさでマイナスの思いを忘れようとすると、必ずどこかに無理がきます。突然の、コントロールできないイライラに襲われたりします。これでは、せっかくの苦労も台無しとなります。激しい運動でストレスを解消しょうというのは、どこか忙しさで嫌なことを忘れようとする行為に似ています。どうせなら、マイナスの感情をなくそうとするより、プラスの感情をより多く持とうと考えた方がよく、プラスの感情が増えていけば、自然にマイナスの感情は消えていきます。 そのためには、森林浴(別に話します)もよく、環境のいい所を散歩したり、軽くジョギングしたりするのがよいようです。もう少し体を動かして「気」の流れをよくしようとするなら、太極拳を始めるのもよく、太極拳は、宇宙からのエネルギーを体に取り入れるための体操で、どういう動きがどういうエネルギーと同調するか、非常に合理的に設計された体操だといえます。もう一つの方法が、気功師から外気を受けること。外気を受けると、自然に体が動き出します。この動きは、自分の体が必要としている動きで、その動きによって宇宙からのエネルギーを取り入れ、体内のエネルギーの流れもスムーズにします。体が動き出すと、懸命にそれを止めようとする人がいますが、そういう人は必ず気功が終わった後に、肩や腰や背中の痛みを訴え、せっかく、「気」がうまく流れようとしているのを止めようとするのですから、当然のことといえます。
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