日の丸行進曲母の背中にちさい手で 振ったあの日の日の丸の遠いほのかな思い出が 胸に燃えたつ憂国の 血潮の中にまだ残る |
| 二百六十五年続いた江戸時代の行政から学べることの話 長年にわたって税金を払い続けてきたのだから、かつての社会主義の夢のように、国が老後の面倒をちゃんとみてくれれば、どれほど安心して暮らせるだろうかと思う。 だが、国には無限の超能力があるわけでなく、国民の払った税金の範囲でいろいろなことをしているだけで、このサービスは、税収の範囲でしかできない。 というより、実際に使えるのは、税収から国を維持するために使う膨大な固定費を差し引いた残りだけなのだ。 昔の政府が、社会保障のようなサービスをしなかった理由は、政治の形式がサービス向きでなかったからだが、税収があまりに少なくて、やりたくてもできなかったという面もある。 最大の都市にお巡りさんが十二人いただけで、もっとも完備した警察組織だった江戸時代の日本と、電話で一一〇番通報をすれは、五分か十分で武装警官がパトロールカーで駆けつけて来てくれる現代日本との最大の違いは、政治体制よりも桁違いの税収なのである。 ところが、これほど税収があっても、現在の日本政府の財政は、膨大な赤字を抱えている。 いうまでもなく、出費が税収を上回っているからだ。 なぜ、収入以上の出費があるかというと、われわれの選んだ政府がそういう政策をとっているからだ。 日本の主権者である日本国民は、憲法にもとづいて国会議員を選び、その中から正規の手続きによって政治の責任者である内閣総理大臣を選んでいる。 つまり、われわれ国民の責任で膨大な赤字を作っているのだ。なぜこんなことになるのか。最大の理由は、われわれが国に期待しすぎるからである。 われわれが期待すれば、国会議員に立候補する人が、その期待にこたえる公約をするのは当然だ。 しかし、百円の税収しかないのに百五十円のサービスをして、多くの主権者を満足させる政策を続ければ、やがてその国の経済あるいは国そのものが破綻する。過去半世紀の歴史を振り返るだけでも、そういう例をいくつも見ることができる。 第二次世界大戦後、イギリス労働党内閣は、「ゆりかごから墓場まで」。手厚く国民の世話をするという夢のような公約を実行した。だが、結果は無残だった。 人間は楽な方へ楽な方へと行きたがるから、働いても働かなくてもあまり違いがないのならば、せっせと働くのがばからしくなる。 こうして、かっては日が沈むことのない大帝国だったイギリスは、すっかり疲弊してしまった。 一九七〇年代はじめのイギリスは、くわしい事情のわからない私が見ても、凋落ぶりがはっきり見えるほどだった。 町は汚れた感じで、工場の設備は古いままで生産力が低く、この国はどうなるのだろうと思ったものだ。 しかし、サッチャー首相によるかなり極端な政策転換によって、イギリスは十年がかりで、ようやく普通の国へと戻っていった。イギリスの後を追うように、手厚い社会保障が売り物だったかっての社会主義国が、軒並み体制を変えて普通の国に戻っていったが、一連の変革を見てはっきりわかったのは、国という効率の悪い組織に多くを期待するべきではないということだった。 パワーストーン広島 / パワーストーン水晶天然石 次は仲よしこみち
|
||||||||||||||||||||||||||||