パワーストーン教室|有名な鉱物

パワーストーン|主な水晶

鉱物（ミネラル）と液体包有物の分類と成因
　水晶は美しい鉱物で、ただ眺めているだけでも楽しい鉱物です。この水晶は何万年も何百万年もの昔、誰も知らない地下の深いところで生まれ育ってきた結晶です。現在われわれが手にする水晶はからからに乾いてしまっているために、どのような化学組成の液体の中で成長したものか、また何度くらいの温度で生じたものか全くわからない。しかし、それらを知る手がかりはある。水晶を光に透かして眺めてみよう。濁りのない大きい水晶は非常に希です。水晶の先端付近が透明でも，岩石に付着している付近は白く濁っていることが多い。この濁った部分をルーペや顕微鏡で見ると小さな球状、棒状または板状の液体や気体が見える。これを液体包有物と呼んでいる。水晶の表面には多少とも細かい凹凸があり、また小さな鉱物が多数付着しているために、水晶の中を覗き見ることはときには難しい。表面を研磨して透明度をよくすると竹ぼうきで掃いたかのように液体包有物の並んでいるのが見える。この包有物は水晶以外の鉱物にもたくさん見られる。ダイヤモンドの中に一点石墨の包有物があると、それだけで宝石としての価値は下がる。エメラルドはダイヤモンドと並んで高価な宝石であるが、一点の曇りもないエメラルドはほとんど存在しない。そこで、少々液体や気体の包有物が入っていても価値はそれほど下がらないと宝石業界では考えました。ダイヤモンドのように完全無欠な結晶を求めていては商売にはならないからです。

☆自分に合った天然石を探すための特徴分類

• 天然石と異種鉱物の包有物
  ●ルチル
  水晶には液体包有物以外にいろいろな鉱物の包有物が見られる。水晶に限らずさまざまな鉱物が、さまざまな鉱物を含んでいる。宝石としての鉱物が異種鉱物を含んでいることによって、宝石としての価値を台なしにしてしまうことも少なくないが、逆におもしろい効果を生み出すこともある。水晶の包有物として真っ先に思い出す鉱物はルチル（TiO2）です。まず、ルチルが岩石の表面にでき、その後に水晶が成長してルチルを取り込んでしまったもので、この針状ルチナルが真っすぐに伸びているやゆるやかにカーブしていることもある。また、水晶の表面から突き出ているルチルもある。小さなルチルが密に入ると石英は紅色から黄色までさまざまに色づく。このようなルチル入りのきれいな水晶はブラジルやマダガスカルから産する。岩石の晶洞を満たしてしまったために自形ではなく塊になった石英がある。その中に針状のルチルが入っているが、その方位に特別な規則性はない。石英の中の数か所に集中していて、その一部分が石英の外に出ていることはない。
  ●電気石（トルマリン）
  　針状の電気石（トルマリン）も、しばしば無色透明な水晶や煙水晶に入っている。電気石は大変複雑な化学組成から成る鉱物です。福島県石川町のペグマタイトからは直径数cmの大きな電気石の産したこともあるが、真っ黒で見た目にはきれいな鉱物ではない。しかし、電気石には黒色以外に暗緑色，淡緑色，青緑色や紅色など、さまぎまな色があり、しばしば同一の結晶でも中心から外に向かって，幾種類かの色の帯びの繰り返しが見られる・このように，異なる色や化学組成などが繰り返して成長してできた組織を累帯構造という。累帯構造は電気石だけではなく、程度に差こそあれ、ほとんどの鉱物に見られる。さて電気石は、しばしば水晶を貫いている。美しい電気石の入った水晶はルチル入りの水晶と同様にブラジルのMinasGerais地方のものが有名です。　
  ●草人水晶
  草入り水晶と呼ばれているものがある。緑色の柱状や針状、ときには繊維状の緑閃石という角閃石の一種が入っているので草が入っているかのように見える。鱗片状の緑色鉱物である緑泥石の入っている華人り水晶もある。中に取り込まれないで水晶のいくつかの結晶面を覆っているものもあり、アルプスの水晶に多く見られる。アベンチュリン水晶と呼ばれるものがある。無色透明な水晶、黒水晶などに細かい雲母や鱗片状の鉱物片を多く含んでいるもので、これらの鉱物片上での光の反射のために，白色，赤褐色，緑色などの独特な光沢が生まれる。ときには金属光沢にさえ見えることがある．赤鉄鉱や針鉄鉱などの鉱物が入ったアベンチュリンは銀色や赤褐色になり、緑泥石やクロームを含んだ緑色雲母が入っていると緑色のアベンチュリンになる。鋼をガラスに混ぜて加熱した後、ゆっくりと冷却すると鋼の結晶が析出して（染み出して）赤褐色のアベンチュリン・ガラスになる。クロームを溶かし込むとクローム結晶が析出して緑色のアベンチュリン・ガラスになる。この技術はイタリーで開発されたものであるが、わが国でもいろいろなアベンチュリン・ガラスが作られている。
  ●縞めのう
  細かい石英粒子からなるものをめのう、玉髄という。青色石英（クリソプレース）や佐渡の赤玉などもめのうである。めのうのうちで縞模様の発達しているものを縞めのう（アゲート）という。
  　縞めのうは，白色，青白色，褐色，線色など，さまざまな色を持っている。石英粒子の大きさによって縞ごとに混じっている赤色の鉱物や緑色の鉱物の量が異なり、色に膿淡のある縞模様が生じる。きわめて色濃い青や赤の縞めのうの板を見かけることがある。天然の縞めのうでも美しいが、さらに、それを人工的に染料で着色したものもある。石英粒子の大きさなどの性質の違いによって染料が入りやすい縞と入りにくい縞があり、そのために着色縞めのうの模様が際立って見える。
  　非結晶のケイ酸が沈殿するとき、さらに結晶化するとき、さまざまな縞模様ができる。縞めのうを切断すると、その縞模様がよく見える。岩石の晶洞の壁と平行に縞が発達して同心状の組織になる。晶洞内に水平な縞の発達していることも珍しくはない。
  またしばしば中心部に空洞があってその内壁に小さな水晶が見られる。
  　縞の間隔は数cmから電子顕微鏡で見なければわからないものまで、さまざま。
  1000C以下の熱水でSiO2が沈殿すると非結晶のケイ酸鉱物が生じる。これをオパールという。オパールといっても宝石のオパールのように七色（遊色）を示すものばかりではない。この非ケイ酸鉱物が結晶化すると細かい石英の集合体となり、これをめのうと呼ぶ。このとき細かい縞模様と繊維組織が現れるが、その成因は明らかではない。
  ケイ化木もまためのうである。樹木の幹や葉がその形を保ちつつ非結晶質ケイ酸に置換される。アルカリの水溶液に溶けたケイ酸が木材中に浸透して、細胞内壁に沈殿する。その後細胞壁にもケイ酸が侵入して壁物質をも置換する。これが長い地質時代を経て細かい石英に結晶化する。さらに石英が溶けては結晶になり、結晶になっては溶けることを繰り返し（再結晶化）、次第に大きな石英となり、それとともに樹木の外形は残るが年輪などの組織は次第に消えて行く。
  ●へ　き　開
  鉱物の教科書を紐解くと水晶にはへき開はないと書かれている。高等学校の地学の教科書でも水晶はへき開のない代表的鉱物とされている。確かに水晶を割ると雲母のように割れない。しかし、水晶にもへき開はある。へき開とは何か、ガラスの結晶構造には原子の並び方に規則性はない。したがって、ガラスには割れやすい方向や割れにくい方向はない。しかし、結晶であるかぎり原子の配列に異方性があり、結合の弱い方向と強い方向が必ず存在する。そして結晶は結合の強い方向に成長する。特別結合の強い方向が一つあれば針状や繊維状結晶になる。また、特別結合の強い方向が二つあると、一つの結晶面を作る。いい換えれば結晶面は原子配列の密な面からなる。雲母ではSiO4。四面体が強く結合して密度の大きい層を作り、その層が積み重なって雲母は板状になる。密度の大な層と層の間では密度は小さくて結合は層内の結合に比べて弱い、そこで、雲母を割るとき層を断ち切る方向に比べて層と層の間で割れやすい。これをへき開という。雲母の層と層との間の結合は他の方向の結合に比べて極端に弱いので雲母のへき開は完全であるという。
  ●〜パワーストーンの基礎知識〜
  人類は、石器時代からすでにパワーストーンの効用を知っていました。そして、矢じりや火打ち石など生活の道具として、勾玉など神聖な護符としてなど、さまざまな場面で活用していたのです。特に、医学の発達していなかった古代では、治療の道具や薬として、パワーストーンが広く用いられていました。体に当てて治療したりするなど、気や霊的な効用によって体と心、魂を癒したのです。中世では、パワーストーンが魔術道具や宗教にとり入れられ、これにより、科学や医学の進歩にも貢献しました。しかし科学や医療技術が飛躍的に発達すると同時に、こうした「民間療法」は否定されました。ところが近年、体の病巣を「部分」としてとらえる西洋医学の隆盛をへて、人体を霊、気、肉体、精神の総合体ととらえる「ホリスティック医療」が徐々に注目されてきました。その中で、さまざまな古代からの民間療法が見直され、クリスタル・ヒーリングも、ひとつの心理療法や代替医療、健康法として考えられるようになりました。最近になって急速に「パワーストーンブーム」が訪れましたが、それ以前から感性の鋭い多くの人たちは、パワーストーンに「何らかの、よい効用がある」ことを自然に受け入れて、すでに生活や療法に応用しています。

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